偏頭痛と筋緊張型の頭痛について
現代人の3分の一に当たる約4000万人が悩んでいると言われている頭痛。これだけ現代病となり、生活病の一つになっていることから「いつものこと」と多くの方が痛み止めなどで対処しているケースがほとんどです。しかし、人によっては日常生活に支障をきたすほどの方も存在し、実際ご来院される方の中には週に3〜4回も頭痛があり、吐き気やめまいを起こす方もいらっしゃいます。その中でもとりわけ多いのが「偏頭痛」と「筋緊張型の頭痛」です。今回は、その頭痛の原因と対照法、またカイロプラクティックが有効なケースを紹介したいと思います。
偏頭痛・筋緊張型頭痛の主な原因
さまざまな理由で脳の血管が広がり、痛みが出るのが「偏頭痛」です。脳の中にある血管が拡張することで、神経を刺激し発痛物質も出るため偏頭痛を発症します。
特に、血管は副交感神経が有利になった時に広がるため、休日などストレスから解放された時に起こることが多く、さらに睡眠時間の乱れ、女性ホルモンの変動、光や音などの強い刺激などでも起こります。
一方、「筋緊張型頭痛」は、側頭部や、肩・首周りの筋肉が主にデスクワークなどで同じ姿勢でいることで緊張して起こります。偏頭痛とは逆に、筋の緊張により血流の流れが悪くなり、老廃物などが溜まって起こることが多いです。
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症状の出方
「偏頭痛」の痛み方の特徴は拍動痛です。こめかみから目の当たりにズキズキと脈の拍動に合わせて痛みを感じます。一般的には片方だけが痛むと言われていますが、臨床上から見た時には両側が同時に痛む方も多くいらっしゃいます。また、最初に説明した日常生活に支障をきたすレベルの痛みがある方のほとんどは、偏頭痛です。頭痛意外にも、吐き気や、嘔吐、下痢などを伴う方もいます。また、血管の拡張が原因のため、天気が悪くなり気圧が変わると出ると言う方も多くいます。頭痛の持続は人によって差があり、数時間と言う方もいれば、2〜3日間の間続くと言う方もいます。
一方、無理な姿勢が継続的に続くことで、筋肉が緊張し起こるのが「筋緊張型頭痛」です。特徴的な痛み方としてはこめかみの当たりを締め付けられているようなものがあります。偏頭痛とは違い吐き気などを催すことはほとんどなく、日常生活も遅れますが、痛みが長期化しやすいのが特徴です。
予防法と対処法
偏頭痛の予防法としては次の3点が有効です。
1、頭痛が出るタイミングとその状況を確認する:気圧の変化や人混みなどその方によって出やすい環境が異なるので、自分はどんな状況で出やすいのかを確認することは重要となります。
2、頭痛を引き起こす食事は避ける:チョコレートやワインチーズなどは偏頭痛を悪化させやすいと言われているので、頭痛が出そうな時は避けるようにすることが必要です。
3、規則正しい生活:偏頭痛の場合睡眠不足だけではなく寝すぎることでも起きることが多いです。特に休日などは生活リズムが乱れやすいので、休日に出やすい方は極端に寝すぎることは避ける、できるだけ普段通り生活することがポイントです。
もし偏頭痛が出てしまったら、次の対処法がお勧めです。
・患部を冷やす:冷やすことで血管が収縮し、痛みが和らぎ安くなります。
・静かな暗い場所で安静にする:刺激が少ないことで神経の刺激を抑えられ、痛みが落ち着きやすくなります。
筋緊張型の場合は反対に同じ姿勢でいることで、血液の流れが滞り頭痛につながるため、積極的に身体を動かすことが必要となります。とりわけ、肩から肩甲骨にかけての動きが低下しやすいので、タオルなどを使用した肩甲骨ストレッチなどがお勧めです。
また、痛みが出てしまった場合、偏頭痛とは逆にお風呂で温めるなど、血液の循環を上げることで症状が緩和しやすくなります。
カイロプラクティックと頭痛
カイロプラクティックケアでは、特に筋緊張型の頭痛は効果を感じやすいです。理由としては神経の反応で筋肉が緩みやすくなり血流が改善することで、頭痛が和らぎ安くなるケースが多いためです。一方、偏頭痛は症状が出ている時に直接的刺激を入れてしまうと、痛みが一時的に増幅してしまうケースがあるので、そのようなケースでは首の負担がかからないように、背中や腰の調整を行うことでバランスを取ることを重要視します。いずれにせよカイロプラクティックケアでは頭痛の頻度の予防にも一定の効果がありますので、もし頭痛でお悩みでしたら一度ご相談ください。
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