腋下神経とは?
腋下神経は首から出る腕神経叢から分岐した肩周辺に存在する神経であり、肩から上腕にかけて存在する筋肉の運動神経と感覚神経の働きに関与します。
その他の神経
腋下神経の周辺には以下のような神経も存在します。
・正中神経:肩から上腕部を通り、前腕の前面部と掌に分布します。
・筋皮神経:肩から上腕部を通り、肘の前面まで分布しています。
・橈骨神経:肩から上腕骨後面に入り、手の甲まで分布します。
・尺骨神経:肩から上腕骨内側側を通り、小指まで分布します。
腋下神経の機能とは
腋下神経は肩から上腕にかけて神経が分布しているため、以下の筋肉に対して運動神経が存在します。
・三角筋:主に肩の外転運動に関わります。
・小円筋:主に肩の外旋運動に関わります。
また感覚神経では以下のような働きがあります。
・痛覚
・位置覚
・触覚
・温覚
腋下神経の走行
腋下神経は頚椎5〜6番間から始まり鎖骨下→四角間隙→上腕骨上部に走行しています。そこから以下のような3方向に神経の枝を出しています。
・肩の前面に分布し、主に三角筋前面を支配しています。
・上腕骨上部周辺に分布し、肩甲上腕関節周辺を支配しています。
・肩の後面に分布し、主に三角筋後面と小円筋を支配しています。
症状
腋下神経の障害を受けると以下のような症状を感じます。
・肩周辺に痛みがある
・腕の外側や手の甲に痺れがある
・腕を上げる時などに痛みがある
腋下神経を痛める原因
腋下神経を痛める原因は次のようなものになります。
・頚椎症性神経根症によるもの 『頚椎症性神経根症についてはコチラ』
・首を急激に反対側に回したとき
・転倒や事故で肩を脱臼したとき
・上腕骨頭を骨折したとき
・松葉杖などを長期間使用したとき
予防方法
腋下神経の障害を予防するために以下のような方法があります。
・はしごなどを使い高いところに登るなどする際には、十分に気をつけて必要であれば人の手を借りる。
・車などでは適切にシートベルトなどを着用し、事故が起きても被害を最小限に止める。
・足の怪我などで松葉杖を使う場合は、適切な使用方法の指導を受ける。
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